テレワーク・リモートワーク総合研究所

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記事の調査概要

調査方法:インターネット調査

調査対象:全国20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1077名

調査対象:2020年9月1日〜9月4日

世間が少しづつオフィスワークからテレワークにシフトし始めている2020年。そんななかで「自分もテレワークにシフトしたい」と考えていながらも、なかなか上司に言い出せないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

理由は非常に簡単で、上司がテレワークに賛成していない可能性があるからです。上司の立場からすれば、部下が会社にいたほうがマネージメントがしやすく、余計な手間も増えません。そう考えれば、なかなかテレワークへの切り替えに賛成してくれるとは思えません。でも、実際にはテレワークに対してどのような意識を抱いているのでしょうか。

意外と少ない!?
テレワークに反対する上司

本当に上司のみなさんがテレワークに反対しているのかを調べるために、アンケート調査を行いました。今回、調査対象となる方の役職は以下のように分かれています。

Q.あなたの会社での職位をお知らせください。
テレワーク・リモートワークの現状

今回アンケートに回答していただいた方の職位は「係長・主任・リーダークラス」が13.09%、9.84%がいわゆる中間管理職と呼ばれる「課長・課長補佐クラス」でした。こういった部下を直接指導したり、部下の管理を行う立場のみなさんはテレワークについてはどうお考えなのでしょうか。

まずはストレートに「テレワークについて賛成派か否定派か」という疑問をぶつけてみました。

Q.テレワーク賛成派ですか?否定派ですか?
テレワーク・リモートワークの現状

「賛成派」「どちらかというと賛成派」が8割を占めています。

では、この意見のなかで役職付きの方のみに絞った場合はどのような意見になるのでしょうか。

Q.テレワーク賛成派ですか?否定派ですか?(役職別の回答)
テレワーク・リモートワークの現状

役職別に見ても、やはり「テレワーク賛成派」「どちらかというと賛成派」が大半を占めているようです。たしかに、一部からは否定派という回答はありますが、「上司はテレワークに反対している」というイメージとは裏腹に、テレワークには賛成している方が多いみたいですね。

オフィスにいなくても本当にマネージメントできる?

多くの役職付きの方々がテレワークに賛成しているという結果が出たものの、やはりテレワークに対し否定的な回答があるのも確か。そこで、賛成か反対かはひとまず置いておいて、実際にテレワーク中のマネージメントが可能なのかを、アンケート調査の結果から導き出していきたいと思います。

Q. テレワークの良かった点をお知らせください。
テレワーク・リモートワークの現状

上記のアンケート結果はテレワークのよかった点です。なかでも注目すべきは

通勤でのストレスがなくなった
男性 59.68%/女性 64.55%

新型コロナウィルス感染拡大の影響で電車での通勤は非常にリスキーなものだと思われがちです。また、満員電車は現在の状況に変わる前からストレスが発生しやすい環境だったことはいうまでもなく、車通勤であったとしても渋滞など、多くのストレスが発生する可能性があります。テレワークにおいては移動そのものが存在しないため、通勤のストレスから解放された状態で業務を開始することができます。

人間関係のストレスがなくなった
男性 23.66%/女性 33.14%

オフィスにおける人間関係の把握や激突は、管理・監督を行う役職からすれば悩みの種のひとつ。テレワークでは直接会う機会が減るため、無用のストレスを与えることも少なくなるでしょう。

ほかにも、部下にとってストレスフリーになる要因が多いため、「やりがいのある仕事ができている」「集中できるので生産性があがる」などといった回答を集めています。こうしてみると、テレワークへの移行はメリットしかないように見えます。確かに多くのメリットはあるようですが、その際には気をつけなければならない点はもちろんあります。

Q. テレワークの悪かった点をお知らせください。
テレワーク・リモートワークの現状

上記のアンケート結果はテレワークのよかった点です。なかでも注目すべきは

同僚とのコミュニケーションが取りづらい、減った
男性 34.59%/女性 34.49%

先ほどのメリットと相反する回答になりますが、仕事での付き合いは友人同士の付き合いとは違い、コミュニケーションが必須となる場面もあります。上記のようにストレスがたまらないよう、人間関係をおろそかにすると……

社内の情報、ノウハウの共有が難しい
男性 25.27%/女性 17.15%

といった回答のような事態に陥りかねません。そうなると、見解の相違やすれ違いからとんでもない事故が発生してしまう可能性も。そうならないように、上司の方は部下同士のコミュニケーションを遠隔であっても、ある程度コントロールする必要があるといえるでしょう。

そういう意味では上司の負担は少し増えてしまうかもしれませんが、部下がストレスフリーの状況で仕事をすれば、メリットの項目で紹介したように、生産性が向上していくのではないでしょうか。

テレワークだからこそ
上司も部下も腕の見せ所!

冒頭でもお伝えしましたが、上司から「コロナは落ち着いたのだから会社に来い!」という無言のプレッシャーを感じている方々も少なくないかもしれませんが、実のところその心配をする必要はなさそうです。今回のアンケートで、意外と上司のみなさんはテレワークを推奨しているのですから。

テレワークには、遠隔で仕事をするが故のコミュニケーションなどにおけるデメリットがあるのは確かですし、一部の方が反対されている理由もそこから来ているようです。逆に言えば、多くのメリットを示し、実際に生産性を向上させることができれば、いつでもテレワークに切り替えることができるということ。そうなれば、もう“空気を読んで出社しないと”と思う必要はありません!

また、上司のみなさんも今回のデータを参考にして、ぜひテレワークへの移行を検討してみてください。また「部下が頼りない、自分が直で指導しないと!」と思っている方もいらっしゃるかと思いますが、そこは一歩引いたソーシャルディスタンスの精神を忘れずに。多くの上司がテレワークを推奨している世の中で、時代はますますオンラインへシフトしていきます。そういったなかでは“テレワーク状況下だからできるフォロー”や“コミュニケーション”を活用した部下の導きかたが、これからの上司としての腕の見せどころになっていくのです。

ぜひ、お互いにとって快適なテレワーク環境を作り上げてみてください!

影山綾子

影山綾子

\記事のエビデンスとしてイラストやグラフを転載OK/

・ライター、メディア、新聞社の強い味方

・在宅勤務に関する情報発信メディア:テレワーク
・リモートワーク総合研究所
・年4回の市場調査。ご要望に合わせて設問の用意可能。

・運営:株式会社LASSIC(ラシック)

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