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記事の調査概要

調査方法:インターネット調査

調査対象:20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1035名

調査対象:2021年8月30日〜8月31日

新型コロナウィルス流行によって、テレワークという新しい働き方が世間に広く知られるようになり、はや2年。仕事のスタイルをテレワークに切り替えたことにより、仕事の環境には大きな変化があったかと思います。ですが、具体的にどのような部分で変化があったのか、また、それがポジティブな変化なのか、ネガティブな変化なのか……今からでも切り替えようと考えている方もどんな変化があるか気になるのではないでしょうか。

そこで、今回はテレワーカーのみなさまに「テレワークに切り替えて、どのような変化があったか」というアンケートを取ってみることにしました! これからテレワークを始めようとしている方は、ぜひ先輩テレワーカーにおきた変化を参考にしてみてください。

ポジティブ? ネガティブ?
テレワークで起きた変化とは

今回、まずテレワーカーのみなさまに「テレワークになってからどのような変化があったのか」をフリーアンサー形式で回答いただき、内容を分類した結果、回答の比率は下記のようになりました。

Q.テレワークになって変化したことは?

最も多かったのは意外にも「変化は特になし」で37%、僅差で「ポジティブな変化があった」と回答された方が35%、逆に「ネガティブな変化があった」と回答された方は19%となりました。

続いて、ポジティブな変化とネガティブな変化、それぞれ具体的にどのようなへんかがあったのか、回答結果をランキング形式でご紹介いたします。

はじめに、ポジティブな変化の上位5つはこちらです。

ポジティブな変化 ランキング

最も多かった回答は「(通勤時間がなくなり」時間が有効活用できるようになった」でした。通勤時間をなくせるというのは、テレワーク最大のメリットといってもいいかもしれません。また、「満員電車や人間関係によるストレスがなくなった」「体が楽になった」と感じる方も多いようです。

一方で、ネガティブな変化についての回答は下記のようなものでした。

ネガティブな変化 ランキング

過去のコラムでもお伝えしてきたように、「コミュニケーションが減った、難しい」と感じている方が多いことが分かりました。リモート環境でコミュニケーションがとりづらくなったことでコミュニケーションそのものが減ってしまったり、「やりにくい」と感じる方がいるようです。一方で、ポジティブな変化として「社内コミュニケーションを工夫するようになった」という意見もあり、テレワークに最適化したコミュニケーション方法を確立することがテレワーク成功のカギとなるのかもしれません。

また、アンケートではほかにも下記のような回答をいただきました。

  • ・服飾代が減った
  • ・仕事と家事の両立がしやすくなった
  • ・自宅のテレワーク環境を整えた
  • ・会議の頻度が減った
  • ・時間管理が難しい
  • ・社内の評価制度が変わった
  • ・健康管理をより意識するようになった
  • ・自炊することが増えた
  • ・出社しなくても十分業務できるとこがわかった
  • ・どこでも仕事ができるとわかり、働き方について考えるようになったこと
  • ・家庭優先の比率が上がった
  • ・仕事への取り組み方が変わった
  • ・集中力が落ちた
  • ・勤務時間(残業時間)が増えた
  • ・オンオフの切り替えが難しい
  • ・顧客折衝が難しい
  • ・収入が減った

このなかで、今回はこちらの意見に注目しました。

「仕事と家事の両立がしやすくなった」

以前の調査でもご紹介したように仕事と家事の両立がしやすくなったという意見は今回も見られました。やはり、通勤時間がなくなったことによるメリットはこういったところで新たなメリットを生み出せているようです。

「オンオフの切り替えが難しい」「時間管理が難しい」「勤務時間が増えた」

コロナ禍ということもあり、多くの場合「テレワーク=在宅勤務」であることから、周りの目がなることで、意識的にオンオフを切り替えたり、時間管理を行うなど自発性が求められることから、オフィス勤務時と比較し難しさを感じてしまうようです。仕事の止め時がわからず、だらだらと続けてしまい、結果として家にいるのにいつまでも仕事をしている気分が抜けない……という事態になってしまうこともありうることかもしれません。

「会議の頻度が減った」

オフィスワークの場合、何かとついてまわる会議やミーティング。中には、会議や商談ばかりで作業が滞ってしまい、残業で対応していたという方もいらっしゃるのでは?

オンラインでは会議設定のハードルが上がるためか、テレワークになったことで本当に必要な会議だけが実施されるようになり、頻度が減ったという意見がありました。

「出社できなくても十分に業務できることがわかった」

実際にテレワークしてみると、「オフィス勤務と変わらず仕事ができる」ということがわかったという意見も上がりました。今後は、緊急時の一時的措置として仕方なくテレワーク、ではなく状況や必要に応じてあえてテレワークを選択できる環境が整っていくことで、より効率のいい働き方が実現できそうです。コロナ禍を通じ、自身の業務がテレワークでも対応できるのか、テレワークになった場合どんな課題が出てくるか等が明らかになったケースも多そうです。今回トライアルできたことは、社員にとっては働き方の多様化、企業にとってはBCP(事業継続計画)につながる大きなメリットとなり得るのではないでしょうか。

テレワークによる変化の受け止め方

今回はテレワークによって働き方に起きた変化をフリー回答で答えていただきました。そのなかで、やはり多くの人からポジティブな変化として挙がったのは「時間の効率化」、ネガティブな意見は「コミュニケーション問題」でした。

さて、今回の調査結果を見ると、『働き方の変化』という事象に対して、人によってポジティブなのかネガティブなのか、変化の受け止め方が違っていることがわかります。たとえば、「通勤時間がなくなった」ことで空いた時間を有効活用できるようになり、家事やプライベートの時間に充てられるといったメリットがあります。一方で、通勤時間に費やしてい時間が浮いた分、「いつまでも仕事をしてしまう」「オンオフの切り替えができない」といった意見も出てくるように、捉え方や取り組み姿勢によってメリットにもデメリットにもなると言えそうです。また、ポジティブな変化とネガティブな変化、どちらも感じているという方もいるかもしれません。働き方に限らず、何かしらの変化が生じた際、その変化に対する受け取り方は千差万別です。

テレワークについても、業界、職種、立場、状況などあらゆる要素によって異なってくることでしょう。アフターコロナにおいては、有事のテレワークの有用性も踏まえ、各個人や組織ごとのメリット・デメリットに応じて柔軟にテレワークとオフィスワークを選択できるような、働き方の多様性が求められているのではないでしょうか。一方で、テレワークを希望するのであれば、その働き方で高い生産性を示す必要があります。先述の「時間の効率化」の例で言えば、メリハリをつけた働き方を実現するために、自制力や時間管理力は欠かせません。また、組織としては社員が生産性高く活躍できる働き方を選択できるよう仕組みづくりが求められ、そこにはコストも伴いますが、組織全体の生産性向上が見込めるとあれば取り組むメリットは大きいでしょう。これからテレワークを導入される方々は、今回のランキングを参考により良いテレワーク環境づくりを目指してみてください!

影山綾子

影山綾子

\記事のエビデンスとしてイラストやグラフを転載OK/

・ライター、メディア、新聞社の強い味方

・在宅勤務に関する情報発信メディア:テレワーク
・リモートワーク総合研究所
・年4回の市場調査。ご要望に合わせて設問の用意可能。

・運営:株式会社LASSIC(ラシック)

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