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記事の調査概要

調査方法:インターネット調査

調査対象:全国20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1077名

調査対象:2020年9月1日〜9月4日

今年になって、急速に広まったテレワークという働き方。オフィス勤務とテレワーク・リモートワークを使い分けるハイブリッドワークや、個人作業は在宅で……といった多様な働き方が生まれ始めています。

ですが、そうなると問題になるのは自宅のインターネット回線。環境によっては『Zoom』などを使ったテレビ会議の最中にフリーズしたり、ファイルの送信中に切断してしまったり……。また、大きなファイルをやりとりする際に回線がふさがってしまうと、家族から「スマホで動画が観られない!」とクレームが来るようなこともあるそうです。

だけど、オフィスで使っているような高速インターネットの回線って意外と高いんじゃ? そんな疑問にお答えして、今回は自宅のインターネット回線について、アンケート調査を行ってみました!

案外普及しているインターネット回線

今回のアンケートで設定した設問は『利用中のインターネット回線はなんですか?』、そして『インターネット回線やWi-Fi環境への不満はなんですか?』の2点になります。それでは、さっそくアンケートの結果を見ていきましょう。

Q.(テレワークしている方にお聞きします)利用中のインターネット回線はなんですか?
テレワーク・リモートワークの現状

光回線+Wi-Fi 50.79%

今回のアンケートで、最も多かった回答結果です。家庭用の光回線は一軒家に向けたサービスはもちろんのこと『マンションタイプ』と呼ばれる集合住宅向けの様々なサービスが家電量販店などで簡単に契約することができます。また、Wi-Fiを飛ばすためのルーターもレンタルセットに含まれている場合も多いことも普及理由のひとつ。使い方によってはスマートフォンの通信量を節約できるなどのメリットも多いため、在宅業務を始める前から導入していた方も多かったのではないでしょうか。

また、Wi-Fiを利用すれば、タブレットやノートパソコンなどを利用して、家庭内のどこでも……例えばベッドの上でも作業ができるため、重宝している方も多いと思います。

光回線+LANケーブル 22.75%

すでにパソコンを所持している場合は家庭用に回線を引いていることが多いのではないでしょうか。ですが前述したようにWi-Fi用のルーターがサービス内でセットになっているなかで、あえてLANケーブルをパソコンにつないで作業をするという方も多くいらっしゃいます。

LANケーブルをつなぐ場合、Wi-Fiにくらべて行動範囲はどうしても狭くなってしまいますが「電波の混線が少ない」「データのやりとりが安定する」などといったメリットも多くあります。使用しているパソコンがデスクトップの場合はWi-Fiを使うより、ケーブルをつなげたほうがいいのかもしれませんね。

Wi-Fiルーター(ドコモ、au、ソフトバンク)9.84%、(その他)10.31%

在宅勤務になって、インターネット回線が必要になったけれど、工事の日程が合わなかったり、そもそも立ち合いが面倒……そんなあなたにオススメな回線工事なしで使用できるWi-Fiルーター。自宅に光回線を引くよりも手軽なためか、使用している人は多く、20%近くの回答を得ることができました。

料金も携帯電話の料金とあわせた割引があったり、お得なプランが用意されているのも特徴ですが、1日に使用できるデータ量に制限がついている場合もありますので、新たに契約をする場合には注意してプランを選ぶ必要があるかもしれません。

ADSL(LANとWi-Fiをあわせて)9.66%

ADSLとは光回線とは違い、電話回線を利用した高速インターネット回線のことを指します。前述した光回線や、Wi-Fiルーターをはじめとしたモバイル回線の普及により、存在を耳にすることは少なくなりました。

ですが、光回線の届かない地域もまだ決して少なくはありません。そういった地域においては広いエリアで使えるADSLは未だに重宝されていることもあるようです。

スマートフォン(4G) 9.94%

家庭にインターネット回線を引いていないパターンです。パソコンを使用せずにスマホアプリを用いて「Zoom」などで会議を行ったり、パソコンを使う場合もテザリングという方法を用いて、スマートフォン向けの4G回線に接続するという方法が該当します。

普段から使用している回線を使うため、最もお手軽な方法かとは思います。が、データ通信量が多くなってしまうと、通信制限までの容量(いわゆる「ギガ」)をあっという間に消費してしまい、業務に支障をきたしてしまう可能性もあるようです。

スマートフォン(5G) 0.84%

いよいよサービスを開始した第5世代移動通信システム『5G』。モバイル通信用回線でありながら、家庭用の通信速度に迫る高速回線ということで、様々な可能性を期待されています。

5Gのサービスはまだ始まったばかりのため、現状において普及はしていない状況ですが、今後の環境を大きく変える回線になっていくかも……?

意外と不満は少ない
だけど自宅ならではの不安感もあったり……

Q.インターネット回線やWi-Fi環境への不満点はなんですか?
テレワーク・リモートワークの現状

アンケートの結果を見るかぎりでは38%以上の方が、インターネット回線そのものについて、特に不満は抱いていないことがわかります。そんななかで「不満がある」と回答した方の内容は以下のようなものでした。

回線速度が不安定 32.87%

オフィスで使用している専用の回線に比べて、家庭用のインターネット回線はどうしても安定しない場合があります。マンションタイプと呼ばれる集合住宅で共用の光回線をしている場合や、モバイル用のWi-Fiを使用している場合などに発生することがあるようです。

回線速度が遅い 22.56%

上記と同じく、共用の光回線をしている場合や、モバイル用のWi-Fiを使用している場合、地域の利用者が多すぎると、極端に回線速度が遅くなってしまう不具合が発生する事があるとのこと。時間をずらして仕事をする……というのも難しいかと思いますので、そういった不具合が多発する場合は、プロバイダに相談してみてもいいかもしれません。

回線料金が高い 12.35%

月に数千円とはいえ、今までインターネットを導入していないご家庭だった場合は、なかなか大きな出費になってしまうようです。とはいえ、在宅で仕事をするなら間違いなく必要なものですので、もしこれから契約をするとしたら、しっかりと業者やプランを比べながら決めていく必要があるでしょう。

セキュリティが心配 14.58%

オフィスに比べて、家庭用のパソコンのプロテクトは脆弱になってしまいがちです。もしかしたら、大事なデータが盗まれてしまうかも……? そんな不安を払しょくするためにも、アンチウイルスソフトをきちんと導入しましょう。また、インターネット回線のサービスのなかには、セキュリティに関するものも多くありますので、そういったものを利用するのもお得になるかと思います。

元々、インターネット環境が家庭用にも広まっていたことで、オフィスでやっていた業務をある程度、自宅で行うことができるような環境に変化してきています。さらに、スマートフォンだけで仕事を行うという——いわば『PCレス』な環境で業務を行うような方もいらっしゃるという結果が見えてきました。とはいえ、回線速度や通信量など、人によっては決して小さくない問題があります。やはり、テレワーク時に業務効率を最大化したいのであれば、今後は高速回線の導入が必須になってくるかもしれません。

月額料金は無線タイプで3500〜4500円程度、光回線の場合3800〜5000円程度が相場と言われています。スマートフォンの“ギガ”が1GB追加のたびに1000円前後の課金が必要と考えた場合、回線を引いたほうが結果的にはお得になります。

またWi-Fiルーターは月額2000〜3000円と安いものも多く、工事もいらないため、お得に見えるかもしれませんが回線速度などは光回線には叶わないため、冒頭のようなトラブルが起きる可能性も。外へ持ち出せるのは魅力なのですが……。

他にも地域の事情でADSLを使用している方もいらっしゃるかもしれません。ですが、NTT東日本・西日本は2023年3月にADSL回線のサービス終了を発表しています。こちらについても、代替の回線として光回線を引けるようなら、乗り換えを検討するのが妥当ではないでしょうか。

インターネットの回線ひとつとっても、仕事の内容によってメリットとデメリットの両方があるかと思います。ですが、自宅で仕事をする場合は速くてお得な高速インターネット回線があるのとないのでは大違いでしょう。快適な在宅ワーク環境の第一歩として、まずはインターネット回線を見直してみてくださいね!

影山綾子

影山綾子

\記事のエビデンスとしてイラストやグラフを転載OK/

・ライター、メディア、新聞社の強い味方

・在宅勤務に関する情報発信メディア:テレワーク
・リモートワーク総合研究所
・年4回の市場調査。ご要望に合わせて設問の用意可能。

・運営:株式会社LASSIC(ラシック)

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