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記事の調査概要

調査方法:インターネット調査

調査対象:20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1035名

調査対象:2021年8月30日〜8月31日

コロナ禍以前には、ごく普通に催されていた社員同士の飲み会。仕事における飲み会は昨今の賛否両論はあれど、仕事を円滑にするうえで大事なコミュニケーションのひとつとして扱われてきました。ところが、新型コロナウィルスの流行によって直接顔を合わせづらい世の中になってしまい、飲み会の開催も難しい状況に。

そんな状況で生まれた新しい文化が『オンライン飲み会』。普段はミーティングなどで使用するテレビ会議ツールを用いたうえで、お酒やおつまみを用意して顔を突き合わせながら飲んで話をする、というもの。これならリスクを追って出かける必要もなく、自宅で飲み会ができるとして人気を呼びました。その手軽さから「今後も飲み会はオンラインで……」と思った方もいらっしゃるのでは?

では、実際のところテレワーカーのみなさんは『オンライン飲み会』にどれくらいの満足度を感じているのでしょうか。また、コロナ収束後も『オンライン飲み会』という文化は定着するのか……アンケートをもとに、調査を行ってみました!

コロナ流行前と後による飲み会の頻度は?

まず、新型コロナウィルス流行前後で飲み会の頻度がどれくらい変化しているのかについてアンケート調査を行いました。今回、テレワーカーのみなさんにお聞きしたコロナ前の飲み会頻度は下記のような結果になりました。

Q.新型コロナ流行以前の飲み会の頻度を教えてください。

「飲み会に参加しない」という回答が最も多く、次いで多かった回答は男性が「月に一度」、女性は「数か月に一度」という回答でした。それでは、コロナ流行後になるとどのように変化したのか……その結果は次の通りです。

Q.新型コロナ流行後の飲み会の頻度を教えてください。

最多回答は同じく「飲み会に参加しない」で、割合が倍以上に増えています。また、コロナ流行前は多かった「数か月に一度」「月に一度」という回答も、かなり数を減らしました。

コロナ禍でなかなか会うことが難しくなった影響もありますが、『オンライン飲み会』の場合も家庭内から参加ということで家族の目が気になったり、自身でおつまみや飲み物を用意するのが手間だったりと、積極的に参加する割合はあまり多くないようです。

流行っているはずの『オンライン飲み会』……意外と経験ない!?

コロナ禍で飲み会の開催そのものが減っている状況。では、『オンライン飲み会』の満足度についてはどうでしょうか。結果は次の通りです。

Q.オンライン飲み会の満足度を教えてください。

なんと、全体の半分以上が「オンライン飲み会の経験がない」と回答されました。それ以外の回答結果も「満足」「やや満足」という結果は男性があわせて18.2%、女性が16.4%。対して「やや満足していない」「満足していない」がともに全体の25%以上という結果になっています。「やや満足していない」「満足していない」と回答された方に理由を伺ったところ、下記のような結果となりました。

Q.オンライン飲み会に「やや満足していない」「満足していない」と答えた方は理由を教えてください。

特に多かった回答は「臨場感が足りない」「会話に参加しづらい」といったものでした。たしかに、周囲を見ても同僚は近くにおらず、自宅に一人で座っているという状況から飲み会という雰囲気はどうしても薄れてしまうのかもしれません。また、参加している方々はオンラインで会話をしているため、一斉に会話することは難しく何人かは「聴いているだけ」という状況が起こりがち。また「1対1の会話ができない」という意見のとおり、悩み事など全員を前にしては話しにくい内容は切り出しづらい環境になってしまっているのも一因と言えそうです。ほかにも「終電を気にする必要がないため、終わりを切り出しづらい」「インターネット回線が不安定」など、オンラインならではのストレスや気苦労も不満につながる要因となってしまっているのではないでしょうか。

減ってしまった飲み会頻度、元に戻したい?

これまでのアンケート結果から、コロナ禍によって飲み会そのものが大きく頻度が減ってしまい、イメージほど『オンライン飲み会』が活発化していないことがうかがえる結果が出ました。世の中全体としては瞬発的な流行にとどまり、『オンライン飲み会』がフィットした一部の層の間では引き続き頻繁に開催されているのかもしれません。

そんななかで、ワクチンの影響により新型コロナウィルスの感染が落ち着きを見せつつあります。

そこで、新型コロナ流行終息後、飲み会の頻度を戻していきたいと考えている方がどれくらいいらっしゃるのかについてもアンケート調査を行ってみました。

Q.新型コロナ流行終息後、飲み会の頻度は流行前に戻したいですか?

今回も女性は「飲み会には参加しない」という回答が最も多い結果となりましたが、男性は「どちらかといえば、頻度を戻したい」という回答が最多となりました。また、全体では「頻度を戻したい派」の方が「頻度を戻したくない派」よりもやや多いという結果になりました。一方、「飲み会には参加しない」と「頻度を戻したくない派」をあわせると全体の6割を超え、2人に1人以上が飲み会に対して後ろ向きであることが分かりました。

『オンライン飲み会』は消滅の危機?

今回のアンケート調査によって、そもそも「オンライン飲み会の経験がない」という方は非常に多く、また『オンライン飲み会』に満足していない割合も多いという結果となりました。また、前述の通りにワクチンの影響を受けて新型コロナ感染が落ち着いている状況で、規制緩和もあり実際に会うことのハードルも徐々に下がりつつあります。この状況下では、残念ながら『オンライン飲み会』は頻度が減っていく、と言わざるを得ません。

ですが、『オンライン飲み会』は普段なかなか直接会うことができない人同士でも手軽に話をすることができるという利点があります。そのため、状況によって有効な選択肢となり得るのではないでしょうか。

さて、今回はコロナ禍で普及した『オンライン飲み会』について調査を行っていきました。今後、飲み会が『オフライン』に戻っていき、頻度も徐々に以前のように戻っていく方もいらっしゃるでしょう。

その一方で、今回のアンケート結果も示すように、「飲み会には参加しない」といった回答をされた方、頻度を「戻したくない」と思っている方も多くいらっしゃいます。そういった方を「飲みニケーション」といって、強引に飲み会へ連れ出したりすることはパワーハラスメントに繋がりかねません。潤滑剤どころか、せっかくうまくいっていた関係が崩れてしまうきっかけとならないよう十分に配慮が必要となりそうです。とはいえ、普段仕事ではなかなか話せないような人、関わりの少ない人と交流ができたり、距離が縮まったりなど、飲み会のメリットもあります。コロナ禍を機に、飲み会のあり方そのものを見直してみるのもいいかもしれません。『オンライン』でも『オフライン』でも、飲み会は節度を守りながら楽しむことを前提に、、明日の仕事への活力を高めていきましょう!

影山綾子

影山綾子

\記事のエビデンスとしてイラストやグラフを転載OK/

・ライター、メディア、新聞社の強い味方

・在宅勤務に関する情報発信メディア:テレワーク
・リモートワーク総合研究所
・年4回の市場調査。ご要望に合わせて設問の用意可能。

・運営:株式会社LASSIC(ラシック)

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