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記事の調査概要

調査方法:インターネット調査

調査対象:全国20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1077名

調査対象:2020年9月1日〜9月4日

テレワークは育児をしやすい環境づくりに適している、と言われています。企業のなかには子育て中の社員に向けて、テレワークを積極的に推奨するという取り組みをしているところもあるようです。ですが、実際のところ育児に対してテレワークはどのように作用するのでしょうか。本当に子育てがしやすくなるのか、それとも……。そこで、いくつかのアンケート結果から、テレワークと育児の実態について調べてみました!

育児に携わる時間、増えた? 減った?

まずはテレワークをしている、もしくはしたことがある方を対象に「仕事と育児の両立ができているか」という点についてアンケートを取ってみました。

Q.仕事と育児の両立ができていますか?

アンケート結果を見ると「仕事と育児の両立は出来ている」「どちらかといえば~」という回答をされた方が全体の60%以上を占める結果になりました。

また、以下の「育児に費やす時間は変わりましたか」というアンケートでは、以下のような結果が出ました。

Q.テレワーク後に育児に費やす時間は変わりましたか?

このアンケートでは「育児時間は変わらない」と答えた方が最も多かったようです。また、男女ともに「育児時間が増えた」と回答された方も「減った」と回答された方よりも多くいらっしゃることがわかります。これはテレワークで自宅にいる時間が増えたことによる影響ではないかと考えられます。

テレワーク中の育児に大きな落とし穴も?

前述の調査結果から、テレワークによって育児に携わる時間が増えた方が約3割にのぼることが分かりました。。ですが、手放しに「育児をするならテレワーク」と考えてもいいのでしょうか。「テレワークの悪かった点」というアンケートでは、以下のような結果も出ています。

Q.テレワークの悪かった点をお知らせください。

注目したいのは、男女ともにトップの回答となっている「仕事とプライベートの区別ができない」という問題です。仕事をしながら家事も育児も……となれば、プライベートな時間を確保するのは難しくなってしまうかもしれません。育児の場合、子供の状況に左右されるため次の行動を自身でコントロールできないことも多々出てきます。仕事と育児の両立が必要な環境では、リフレッシュや一息つく時間を確保するなど、気を張り続けてストレスを溜め込まないよう工夫が必要となりそうです。

さらに、アンケートで仕事と家事や育児を「両立できていない」と回答された方に、その理由を聞いてみました。

Q.仕事と家事もしくは育児の両立が出来ていない理由をお知らせください。

こちらは主にテレワーク中の家事や育児が仕事に与える影響が回答に挙げられています。その中でも一番多かったのは「周囲のノイズ、騒音が気になる」というもの。たしかに、子どもがいる家庭を静かにすることは非常に難しいでしょう。ほかにも「ひとりの時間を確保できない」問題やそもそも「子供から目が離せない」点から、仕事との両立が難しいという回答が出てきたと考えられます。

ニューノーマル時代は育児のあり方にも変化の兆し

アンケートの結果「男女ともに育児と両立できている」「どちらかと言えばできている」と感じている方が多数派となりました。この結果の背景には、テレワークによって通勤時間がなくなった分子どもの送り迎えに充てることができたり、子どもと過ごす時間が増やせるなど、オフィスワークと比較して育児に携わる時間が調整しやすくなったということがあるのかもしれません。一方で、子どもから目が離せないため仕事に集中しづらいという事例もあり、家庭のニーズに合わせて選択できる働き方の一つとしてテレワークが導入されていることが理想なのではないでしょうか。

平成の30年間のなかで「男性は働きに出て、家事育児は女性がやるもの」という昭和の価値観が崩壊し、令和になった現在ではコロナ禍におけるテレワークによって家族が揃う時間が大幅に増えつつあります。それに伴って、ニューノーマル時代においては働き方の多様化とともに育児に対する意識も変化してきていることでしょう。

テレワークの普及とともにかつての「父親像」「母親像」にとらわれない「育児のパラダイムシフト」が起きつつある世の中で「仕事と育児の両立」は試行錯誤の連続になるかもしれませんが、今回の調査結果はテレワークが子育て世代にとっての一助となる可能性を感じさせるものとなりました。

影山綾子

影山綾子

\記事のエビデンスとしてイラストやグラフを転載OK/

・ライター、メディア、新聞社の強い味方

・在宅勤務に関する情報発信メディア:テレワーク
・リモートワーク総合研究所
・年4回の市場調査。ご要望に合わせて設問の用意可能。

・運営:株式会社LASSIC(ラシック)

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